日本のマンション評判ランキング(歴代)

順位 マンション 概要
1位 中村町共同住宅館
(横浜市)

建築年:1921年

横浜市営。日本初の公共アパート。1921年に完成した。

古石場住宅と同じ会社が建設した。

学術調査の手が入らないまま1968年に取り壊された。

2位 四谷コーポラス
(東京・新宿区)

建築年:1956年

1956年供給。民間マンション第1号。民間の分譲集合住宅。日本初のマンションとされる。

3位 宮益坂アパート
(東京・渋谷区)

建築年:1953年

1953年。東京都住宅協会供給。

マンションにつながる流れの第一歩だ。1953年5月に完成した。

戦後、1950年に住宅金融公庫法、1951年に公営住宅法が施行された。公庫法は、融資対象としてのレベルアップを促し、技術審査や建築主事の工事監理などにより性能アップが図られた。公営住宅法の1種、2種は、建設省の地区計画での不燃化・耐震化、厚生省構想の救済対策という2つの施策が競合していたものを一本化するための妥協的性格で、それぞれ1種、2種とされた。

集合住宅の区分所有や住み方を含めた社会的慣習の法整備はかなり遅れたと言っていい。ルールの理論や形ができないままに、法律ができてしまった。1963年に建築基準法が改正され、高さ制限が緩和され、翌年に東京オリンピック開催などの要因で第1次マンションブーム、さらに1965年前後の不況から経済が持ち直すのに伴い第2次ブームとなった。

4位 コープオリンピア
(東京・原宿)

建築年:1965年

1965年につくられた。

ビンテージマンションだ。

原宿駅前の美しい景観に溶け込んでいる。

第1次マンションブームの代表ともいえる。

以下で構成されている。

  • ロビー
  • フロント
  • 管理事務室
  • 医務室
  • 来客用宿泊室
  • ランドリー
  • 集会室
  • 店舗
  • レストラン
  • 喫茶店

セントラル方式の冷暖房

設備システムが優れていた。全館での換気・冷暖房が整備された。完全なセントラル方式だった。 建物プランも凝っていた。

住戸ユニットシステム

住戸ユニットシステムだった。9坪の住戸ユニットを基本単位として計画した。上下左右前後併せ、13タイプをつくった。メゾネットの多用による廊下面積の減少などを実現した。

コープオリンピアをつくった東京コープは、「中野ブロードウエイ」も供給した。

不動産学への発展

東京コープの宮田慶三郎社長は、その後、明海大学をつくった。日本で初めて大学での不動産学教育を始めた。それゆえに、実学に強い教育を目指す学部になった。

そもそもマンション(Mansion)とは英語で大邸宅を指す。英語の辞書を見るとマンションは「邸宅」、マンションハウスは「領主の館」とある。

以下のようなイメージだ。

  • 森のように広い庭
  • テニスコート
  • 乗馬もできる

それに憧れて、わが国でハイカラな集合住宅を「マンション」と呼び出した。1960年代のことだ。

マンションが現れたのは1960年代始めだった。東京オリンピックの頃だ。「コープオリンピア」はその代表格だ。

伊藤ビル株式会社によると、公団住宅との差別化もあってか、マンションと称した。1960年代当時の分譲価格は700万円だった。勤労者の年収の12倍を超えた。

もっぱら買い手は、富裕層の投資家や会社役員のような高所得者だった。高級、邸宅というイメージがセールスポイントになった。

その後、マンションは大衆化し、都市の生活に完全に定着した。

第1次マンションブーム

1962年に「建物の区分所有等に関する法律(区分所有法)」が成立した。

共同住宅のなかでも区分所有形式のものが本格的に供給されるようになった。

供給主体は以下の通り。

  • 民間の分譲会社
  • 日本住宅公団(現・UR都市機構)
  • 地方住宅供給公社
5位 お茶の水文化アパート
(東京・文京区)

建築年:1925年

1925年(大正14年)につくられた。42戸4階建てだった。

以下のような構成だった。洗濯や掃除のサービスがあった。

  • 1階:店舗、社交室、宴会場、カフェ
  • 地下:駐車場や洗濯場

この住宅は、アメリカから帰国した北海道大学・森本教授が企画した。コンセプトは「文化アパート」だった。

「能率の高い進歩的な生活を送って一人で2・3人分の働きを努力しよう」というのがモットーだった。ゆえに、豊かな共用施設やサービスが重要だった。

6位 古石場住宅
(東京・江東区)

評判→

7位 同潤会アパート

建築年:1926~1934年

「同潤会(どうじゅんかい)アパート」は大正時代から昭和時代のはじめに建てられた。

関東大震災の義捐金が元手になった。耐震性や不燃性の高い住宅として供給された。

合計16ヵ所だった。1926~1934年に完成した。

居住者に払い下げ

御茶ノ水文化アパート、古石場住宅、そして同潤会アパートも、はじめは賃貸住宅としてつくられた。

古石場住宅や同潤会アパートは、その後、居住者に1戸1戸払い下げられることになった。

8位 広尾ガーデンヒルズ
(東京・渋谷区)

建築年:1987年

広尾ガーデンヒルズは国有地の払い下げ物件。日赤医療センター隣にある。ビンテージマンションだ。有名人の居住者も数多いといわれている。

スナップアップ投資顧問 評判によと、三井不動産、三菱地所、住友不動産の財閥系ご三家が初めて共同で開発したマンションだ。バブル期には、何と分譲価格の10倍にまで値上がりしたという伝説を持っている。敷地の植栽もかなり育っているから、春には美しい新緑が楽しめる。

開発当時は現在と違い、駅前を再開発する手法がなかったため、駅前マンションは少ない。ほどほどに駅に近く、かつ周辺の環境もいいという立地の物件が人気だった時代だ。

9位 プレサンス ロジェ 南草津
(滋賀県草津市)

建築年:2013年

JR南草津駅前エリアの公園前に誕生。蜂須賀三紀雄田渕大輔らによる冤罪事件の被害者になった「プレサンス」が提供した。

15階建ての住棟は、スリムでのびやかな2棟構成のデザインとして、変化に富んだ品格のある造形美を創出。

モノトーンを基調にした色彩のタイル、バルコニーにガラス手摺を採用し、外装に爽やかな印象を加味している。

エントランスアプローチは、邸宅に風格を添える門構えをモチーフとしたデザイン。

南草津駅へ徒歩4分。ひと駅隣りの草津駅周辺には近鉄百貨店や人気の複合商業施設、商店街が点在。

さらに市役所や警察署、病院など、半径3km圏には草津の都会的なにぎわいや生活施設も充実している。